視力低下の8つの原因目を良くする! 視力低下の原因と視力回復方法

視力低下の原因について

視力回復の前に、まずは視力が低下する原因を見ていくことにしましょう。原因によっては、視力回復のためのヒントが見えてきます。

視力低下の原因について

視力低下の大きな原因は「屈折異常」

視力低下の主な原因のひとつは「屈折異常」です。目の仕組みはよくカメラにたとえられ、角膜と水晶体がレンズ、網膜がフィルムに相当します。目に入った光は角膜を通り、水晶体で光を屈折させ網膜に像を結ぶこと(結像)でものが見えるようになっています。

網膜に結像させるにはピントを合わせるオートフォーカスに相当する機能が必要です。その役割を担っているのは水晶体の周囲にある毛様体筋という筋肉です。近くを見るときには毛様体筋が緊張して水晶体(レンズ)を厚くし屈折率を強く、反対に遠くのものを見るときには毛様体筋の緊張がなくなり水晶体が薄くなることで屈折率が弱くなり、網膜に見たものの像を結びます。この一連の動作が正常で、しっかりものが見えている状態を「正視」と言います。

ところが水晶体の厚さの調節がうまくいかず、屈折率の調節ができなくなると網膜にピンぼけの像しか写らなくなります。これが「屈折異常」で、いわゆる視力が低下したと感じます。

  • 屈折異常
  • 屈折異常

「屈折異常」は大きくわけて3種類

「屈折異常」には大きくわけて「近視」「遠視」「乱視」の3種類があります。

近視

眼内に入った光が網膜の手前で焦点を結んでしまう状態。近くの物ははっきりと見えますが遠くの物はぼやけて見えてしまいます。
水晶体の屈折力が強いか、眼球が長いために起こります。

近視

遠視

眼内に入った光が網膜の後ろで焦点を結んでしまう状態。遠くの物ははっきりと見えますが近くの物はぼやけて見えてしまいます。
水晶体の屈折力が弱いか、眼球が短いために起こります。

遠視

乱視

眼内に入った光が角膜や水晶体のゆがみのために網膜のどこにも焦点を結ばない状態。メガネで矯正できる正乱視と、メガネで矯正できない不正乱視とがあります。

乱視

なお「老眼」も視力の低下を引き起こしますが、老眼は「屈折異常」とは異なり水晶体の調節機能が低下する「調節異常」の一種になります。加齢とともに水晶体が硬くなり厚みの調節がしずらくなることで、はっきりと見える距離の範囲が狭くなる状態で、主に近くのもののピントが合わせずらくなります。

「屈折異常」のなかでも日本人に特に多いのが「近視」による視力の低下です。遺伝的要素もありますが、毛様体筋が水晶体の厚みを変えられなくなっていることが原因です。毛様体筋は老化によっても衰えますが、環境的要素も多く、日々の暮らしのなかで注意することで、視力の低下を防ぎ、視力の回復を促すこともできます。それでは「屈折異常」を引き起こす原因、そして視力回復させる方法を紹介していきましょう。

視力の低下防止、視力回復のため、日々の暮らしで注意すべきこと

視力回復のため、視力低下の原因を知る 1

スマホやパソコン、タブレットの長時間利用(ブルーライト)
スマホやパソコン、タブレットの液晶画面からは「ブルーライト」という光が発せられています。テレビや電球の光にもブルーライトは含まれていますが、スマホやパソコン、タブレットのブルーライトは他のものと比べても光の量が格段に強く、ブルーライトを長時間受け続けることにより、目は大きなダメージを受け、視力低下の原因のひとつとなります。

仕事やゲームなどでスマホやパソコン、タブレットと向き合っている時間が長ければ長いほど、目には良くありません。ブルーライトをカットするメガネや液晶画面に貼るフィルターがあるので、視力低下を防止するためにも、利用すると良いでしょう。

視力回復のため、視力低下の原因を知る 2

スマホやパソコン、テレビなど、長時間近い場所を見続ける
「異常屈折」の原因は、目の使いすぎと言うより、目を同じ使い方で酷使することが原因です。スマホやパソコン、タブレット、テレビゲームの普及により近くばかりを見ることが増え、遠くを見ることが減ってしまいました。長時間同じ場所を見続けていると、毛様体筋が緊張したまま、水晶体が厚くなったままの状態となりピントを合わせることができず、遠くが見えずらくなります。

毛様体筋はテレビやパソコン、テレビゲームなどによる目の酷使で急速に衰えることがわかっています。また最近では近視の進行が止まらない人も増えています。目の疲れは蓄積させない工夫が大切ですので、1時間に1度、30秒程度、遠くを見て目を休める習慣をつけると良いでしょう。なお「遠く」とは外の景色に限らず、室内の5メートル先でも十分です。忙しくて目を休ませる時間が少ない方、速やかに目の疲れを取りたい方には「ソニマック」をおすすめします。

また視力の発達途上にある子供の視力は、目を酷使することで年齢が低いほど低下しやすく、場合によっては視力が正常に発達しないこともあります。スマートフォンなどの小さな画面は眼球の動く範囲も狭め視力の発達を妨げる原因にもなります。

視力回復のため、視力低下の原因を知る 3

姿勢が悪い
姿勢の悪いと、スマートフォンやパソコン、タブレット、テレビと目の距離が近くなります。見るものとの距離は30cm以上離れていることが良いとされています。

日本人に多いと言われている猫背は視力低下の原因のひとつです。姿勢が悪いと見ているものと目との距離が近くなり、毛様体筋が緊張状し、それを長時間続けることで異常屈折を引き起こします。姿勢の悪さと視力低下には深い関係があるのです。また文字を書くときなどに顔や体が傾いているのもよくありません。左右どちらかの目に偏らず、均等にものを見ることが大切です。寝転がって本を読んだりするのも、同様の理由から視力低下の原因となります。

【ものを見る適切な距離】

・スマートフォン:30cm以上
・本を読むとき/字を書くとき:30cm以上
・パソコンやテレビ:画面の高さの3倍以上

視力回復のため、視力低下の原因を知る 4

メガネやコンタクトが合ってない
度数の合っていないメガネやコンタクトレンズは、目に多大なストレスをかけ、目が疲れてしまうばかりか、眼精疲労が悪化して頭痛や肩こりを引き起こすこともあります。また合わないメガネだとものが見えにくくなり、姿勢が悪くなる原因ともなり、悪循環におちいります。視力低下の大きな原因にもつながるので、自分の目に合った度数のメガネやコンタクトを使うようにしましょう。

またカラーコンタクトレンズは通常のコンタクトレンズよりも厚く、酸素を通す能力の低いものが多いので目に良くありません。不適切な使用方法ではドライアイや角膜を傷付け、視力低下の原因になるので注意が必要です。

視力回復のため、視力低下の原因を知る 5

部屋が暗い
・就寝前の暗い部屋でのスマートフォン
目の仕組みをカメラにたとえると、光の量を調節する「絞り」の役割を担っているのが「虹彩筋(こうさいきん)」という筋肉です。明るい場所では少しの光でも良く見えるため虹彩筋は伸びて瞳孔を小さくし、暗い場所では虹彩筋が縮んで瞳孔を大きくすることで、光をたくさん取り込もうとします。猫の目を見ると、黒目の部分が細くなったりまん丸になったりしてわかりやすいですね。

夜寝るときに布団やベッドに入り、電気を消した部屋でスマートフォンを見ている人は多いと思いますが、真っ暗な中でスマートフォンのモニターだけが明るいという明暗の差が激しい状況では、虹彩筋は常に瞳孔を開閉して明暗の調整を行わなければならず、非常に疲れやすくなります。また虹彩筋は毛様体筋とつながっているので、毛様体筋にもその疲労が影響し、急激な視力低下の要因になります。

なおスマートフォンのモニターから発せられるブルーライトは朝日の光に似ているため脳の覚醒を促し、不眠症や睡眠障害を引き起こす原因にもなります。就寝の1時間前からは、スマートフォンやパソコン、タブレットの使用は控えた方がいいでしょう。

・明るいモニターが疲れ目の原因?
パソコンの明るいモニターを長時間見ていると目が疲れますが、それはモニターの明るさだけが原因ではなく、就寝前のスマートフォンと同様、部屋の明かりがモニターよりも暗く、虹彩筋や毛様体筋が常に調節をしていることからくる疲れかもしれません。

部屋はモニターより少し明るくし、モニターから視線を移したときに明暗の差があまり出ないようにすると良いでしょう。暗い室内とモニターとの明暗差を小さくするためにモニターを暗くするのは、かえってよくありません。

・暗い部屋での読書
いつも見ている距離では暗くて見えにくいため目を近づけてしまうため、それが長時間続くと毛様体筋に負担がかかり、視力低下を招きます。

視力回復のため、視力低下の原因を知る 6

精神的原因(ストレス)
・ストレスによる自律神経の乱れ
視力の低下の原因のひとつに「ストレス」があるというのは不思議な感じがしますが、“ものが見える”という状態は、目に入った情報を脳が受け取り認識しているということですし、“ものが見える”ように目の筋肉を調節しているのは目と脳をつなぐ自律神経で、それは脳がコントロールしています。

自律神経とは心臓や呼吸、体温、消化、血圧、汗など人間の生命を維持するために自動的に体をコントロールしている神経で、自らの意思で自由に動かすことができません。目の筋肉も同様で、ものが見えるように瞳孔の大きさや水晶体の厚さを調節するのは自律神経が適切に筋肉を動かし行っています。そのためストレスで自律神経が乱れると、ものが良く見えないなど、視力にも影響が出てくるのです。

さらに自律神経は目の周囲も含めた血流全体もコントロールしています。ストレスで自律神経が乱れると目の周囲に十分な酸素や栄養が届けられず、目の機能が低下し、視力が落ちてしまうということもあるのです。

・子供に多い「心因性視力障害」
特に小学校中高学年の女児に多く見られるものに、ストレスが原因で、目自体に異常はないのに見えずらいという「心因性視力障害」があります。家庭や学校、塾、習いごとなどの中に、過度に何かを我慢しているなどストレスの原因があることが多く、この場合、メガネでは矯正できませんので、ストレスの原因を取り除くことで視力回復を促します。

また、視野検査中に視野がどんどん狭くなる「らせん状視野」や、視野が中心部分しかない「求心性視野狭窄」なども子供の心因性視力障害でよく見られます(大人の「求心性視野狭窄」は、ストレスよりも緑内障、脳梗塞、脳腫瘍などの病気の可能性が高くなるのでご注意ください)。

視力回復のため、視力低下の原因を知る 7

偏った食生活・運動不足
・バランスの良い食事を心がける
食生活の乱れ、偏った食生活が健康に良くないことは言うまでもありません。それはもちろん目にも悪影響を与え、視力低下の原因となります。

目が必要とする主な栄養は、

・ビタミンB1
目の筋肉や神経の疲れを和らげる働き

・ビタミンA
涙の分泌や網膜に必要な栄養

・ビタミンB2
目の粘膜生成に必要

・ビタミンC
不足すると白内障の原因に。水晶体の酸化防止、透明度を保つ

・ビタミンE
血行を促し疲れ目やドライアイ、老眼予防にもプラス

・アントシアニン
ビタミンAと同様、眼精疲労・疲れ目に好影響

・亜鉛
視神経の伝達をサポート

・DHA(ドコサヘキサエン酸)
網膜細胞を正常に保ち、視機能の改善を助ける

・カテキン・リコピン
抗酸化作用により視機能を改善

・ベータカロテン
目の細胞や粘膜の新陳代謝を保つ

・ルテイン
水晶体や網膜の酸化・紫外線によるダメージを防止

などがあります。非常にたくさんの栄養を必要としますが、もちろんこれがすべてではありません。そしてこれらの栄養は、目に限らず、生命維持や健康維持に必要なものです。特定の栄養を大量に摂取するのではなく、バランス良く栄養をとれる食生活を心がけましょう。

また、目のまわりには毛細血管がたくさん集まり目に栄養を送っていますが、栄養が偏ると活性酸素が増え血流が悪くなります。目に血液が行き届かないと目に必要な栄養や酸素が足りなくなり、目の機能が正常に働かなくなります。目はもちろん健康のためにも、バランスの良い食事を心がけましょう。

・有酸素運動で血流を良くする
有酸素運動は身体の血流が良くなるので、疲れ目やドライアイなど、目にも良いと言われています。誰でも気軽に、今すぐにはじめられる有酸素運動はウォーキングです。1日20分程度、気持ちよく感じられるペースで歩いてみましょう。ストレス解消にも良い影響があります。

・目の運動不足
使わない筋肉が衰えてしまうのは、身体も目も同じです。近視や遠視などの「屈折異常」の多くは、近くを長時間見すぎることなどにより、毛様体筋が衰え、水晶体の厚みを変えられなくなっていることが原因です。毛様体筋を動かし、鍛えることで、視力低下の防止や視力回復につながります。

また目は「内直筋」「外直筋」「下直筋」「上斜筋」「下斜筋」の6の眼筋により支えられ、これらの筋肉も視力と関係しています。毛様体筋だけでなく、目に関する筋肉すべての運動不足も解消しましょう。

視力回復のため、視力低下の原因を知る 8

病気
視力低下の原因として、何らかの病気を発症していることも考えられます。失明や命にまで関わることがあるので注意が必要です。今回は特に注意しておきたい病気を紹介します。気になることがあったら、すぐに眼科医の診察を受けましょう。

●白内障
目の中の水晶体が白く濁ってしまう病気です。レンズの役割をしている水晶体が曇ってしまうため、見たものに霞がかかったようになってしまいます。加齢が原因となることがもっとも多く、早ければ40歳から、80歳を超えるとほとんどの人が程度の差こそあれ白内障の状態になると言われています。

白内障の治療には手術しか方法がありません。曇った水晶体を取り出し、新たに眼内レンズを挿入します。世界では今だに失明する原因のトップですが、日本では早めに適切に処置をすれば、それほど怖い病気ではありません。

●緑内障
緑内障にはいくつか種類がありますが、大きく「急性型」と「慢性型」があります。急性型は突然、目の痛みや吐き気、頭痛などの激しい痛みに襲われるもので、慢性型はゆっくりと「視界狭窄」や「視野欠損」が進行します。

緑内障は最悪のケースでは失明にいたる病気です。日本では失明する原因としてもっとも多い病気ですが、「慢性型」の場合は自覚症状に乏しく、末期になるまで気がつかないことがあるため注意が必要です。

眼球は房水と呼ばれる液体で満たされ、その圧力によって眼球の硬さ「眼圧」を一定に保っています。また房水には水晶体や角膜に栄養を送るとともに老廃物を排出する役割があり、老廃物はシュレム管を通って静脈へ排出されます。しかしこのシュレム管が何らかの原因により詰まってしまうと、眼圧が上がることで視神経が圧迫され、視神経の一部が死んでしまいます。「急性型」はこの症状が急激に訪れるためハベしい痛みとなり、「慢性型」は徐々に進行するため、少しずつ、これまで見えていたところが見えなくなったり、視野が狭くなったりします。

薬物療法、レーザー療法、手術の3通りの治療法があり、上がった眼圧を下げる処置を行いますが、どの治療においても一度死んでしまった視神経はもとには戻らず、正常な視野や視力をとりもどすことはできません。

なお緑内障は、強度の近視が原因で発症するとも言われています。慢性型の場合は痛みもないため自覚症状に乏しく、気がついたときには末期ということも多々あります。眼圧検査など、眼科での定期検診を受けるとともに、少しでも視力に異常を感じたら、すぐに眼科を受診し、早めの処置が視力の低下や失明を防ぐことにつながります。

●硝子体出血(しょうしたいしゅっけつ)
網膜の血管から出血した血液が硝子体の中に入り、留まってしまう病気です。出血自体は少なく、血の色もあまり気になりませんが、2〜3ヵ月ほどは目が見えにくくなります。また出血の量によっては、目の前に墨を流したような影が見える「飛蚊症」、ものがぼやける「霧視」、視野の一部分がかけて見える「視野欠損」を引き起こすこともあります。

出血が軽度であれば自然と吸収されることがありますが、吸収を促す薬剤を投与することもあります。出血が多くなかなか吸収されない場合や、視力に大きな影響が見られる場合には硝子体手術を行います。回復すれば視力も元に戻りますが、正常な網膜血管から出血することは少ないので、「硝子体出血」が発生した場合は原因となる病気の検索が重要です。